今回は確定申告の「お勧め提出方法」をお伝えしたい。ファイナンシャルプランナー(FP)として、そして25回の確定申告を経験してきた個人事業主として、ミスやストレスが少なくて済む方法をまとめた。詳細なやり方から、パソコンとスマートフォンのどちらがあなたに向いているのかまで網羅したので、悩んだり迷ったりしている人の一助になれば幸いだ。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)
e-Taxは年々便利度が増していく
書面提出にメリットなし
ファイナンシャルプランナー(FP)として独立し個人事業主になったのが1998年。それから毎年確定申告をしているので、今回は25回目の申告となる。途中から税理士さんに申告業務をお願いするようになったが、当初の7~8年はソフトを使って自力でやっていた。
当時の申告書の提出方法は、3月15日までに税務署に持参するか、郵送するかの二択。添付書類は結構なボリュームになり、それらを束ねて期日までに提出するのは骨の折れる作業だった記憶がある。
昨今の確定申告はe-Tax(国税電子申告・納税システム)が主流となった。税務署に出向かず、自宅でパソコンやスマートフォンを使って電子申告ができる。添付しなくてもよい書類も多く、とても便利なのである。まさにDX(デジタルトランスフォーメーション)の恩恵だ。
もちろん、従来の「紙」の申告書を持参・郵送する方法も残されているが、当局はできる限りe-Taxを利用してほしいようだ。
上表は、国税庁ホームページ「確定申告等作成コーナー」の提出方法を選択する画面に掲載されている「e-Tax」と「書面提出」の比較表だが、これを見る限り書面提出にメリットを見いだせない。それはそのはず、電子申告は税務署にとってみるといいことばかりだからだ。データ送付であれば、税務署側のチェック作業の効率は格段にアップする。申告シーズンに税務署に押し寄せる人を減らすこともできる。
この原稿を書くためにe-Taxの申告画面をいじってみたが、思った以上に便利だし、毎年少しずつ改良されているので以前より格段に使い勝手が良くなっている。医療費控除、ふるさと納税の寄付金控除、年末調整での申告漏れや変更などで確定申告を考えているなら、e-Taxで申告に取り組みたい。
ただし提出方法は複数あり、意外とみなさん選択に悩むようだ。そこで今回は、お勧めの提出方法を紹介したい。