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定年したあとも、数年間再雇用で働き続ける人が増えています。それでも60歳はお金の環境が大きく変わる節目の年。しかしこのタイミングでまだお子さんが小さく、まだまだ学費が必要というご家庭は少なくありません。定年から再雇用に変わって1年が過ぎた夫婦が、このタイミングで見直すべき家計のポイントとは。(家計再生コンサルタント 横山光昭)

たとえ定年延長しても、
60歳はお金の環境が変わるタイミング

 定年延長などで働く期間が長くなり、最近は63~65歳くらいまで現役という方が増えてきています。60歳で「定年」を迎え、退職金を受け取り、その先の数年間を再雇用で働くという経過の方が多いようです。

 とはいえ、ほとんどの方は定年の60歳を区切りにお金の環境が変わることになります。収入の変わる境目にあるこのタイミングで、お子さんがまだ義務教育の年頃という方をよくお見掛けするようになりました。収入が減る定年以降は、自分の老後資金と教育費をてんびんにかけていかねばならず、お金の使い方には慎重に、かつ計画的になることがほとんどです。しかし、中には収入が多かった現役時代の暮らし方を改めなくてはいけないと思いつつも、改善できず、貯蓄を切り崩しながら生活している方もいらっしゃいます。

 今が良ければいいと将来をイメージできていなかったり、これからもっと稼げると思っていたり……いろいろなケースがありますが、現状と将来を楽観視するには危険な年代であることを理解し、収入や資金の取り崩し計画に合った暮らし方をしてほしいのです。