自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。

頭のいい人が「日常の会話」で絶対にしないことPhoto:Adobe Stock

コミュニケーションにも下地が必須

「超完璧な伝え方」の基本となる考え方を紹介します。

まずはコミュニケーションに必要な「下地づくり」について説明させてください。

下地をつくらずに化粧をすることが難しいように、下地をつくらないままコミュニケーションをはじめることがすごく怖いと私は思っています。

下地とは「自分の目的を明確にすること」です。

そして目的は、5W1Hに分けて考えることで明確になります。

「いつ、どこで、誰に、何を、なぜ、どのように」伝えるのか。

それを考えてからコミュニケーションをスタートさせるのです。

5W1Hは、仕事での大切なプレゼンテーションや、好きな人への告白、パートナーへのプロポーズなど、重要なコミュニケーションになるほど意識されます。

しかし、日常の些細なコミュニケーションでは無視されがちです。

朝起きて、家族に「おはよう」と言うとき、普通は目的なんて考えませんよね。

しかし、すべてのコミュニケーションには目的があるべきなのです。

自分と相手の目的を5W1Hで把握する

さらに言えば、自分に5W1Hがあるのと同じように、相手にも5W1Hが存在します。

最初は相手も5W1Hを意識していないかもしれません。しかし、話が進んでいくにつれて会話の目的を意識するタイミングが必ず訪れます。

たとえば、あなたが何かを提案をして、相手が「イエスかノー」を回答するタイミングでは「なぜイエスなのか」を相手も意識するでしょう。

なかなか普段のコミュニケーションで相手の5W1Hをすべて予測するのは難しいかもしれません。あくまでも理想の形です。

ただ、「相手にも5W1Hがある」という視点が抜け落ちていることが多いので、ぜひ覚えておいてください。

(黄皓著『超完璧な伝え方』から一部を抜粋・改変したものです)