思い出収納の「密度」を使いこなす(1)
「完成された思い出」は「ぎちぎち」に

 収納に余裕がない家で、奥にしまわれていた思い出ボックスを開けてみると中がスカスカで拍子抜けする、といった場面にもよく遭遇します。住み始めた当初は思い出の品のボリュームが少なく、収納空間にも余裕があったのでしょうね。しかし、月日がたてばモノも増えます。季節家電や飲食物の備蓄など、今の生活に必要なモノをしまう場所を確保するために、思い出収納は省スペース化しましょう

 思い出には、「完成された思い出」と「成長中の思い出」の二つがあります。この二つで収納の密度を使い分けるのがポイントです。

完成された思い出
・個人の一般的な思い出(過去の写真/手紙)
・個人の人生の足跡(過去の学び/仕事)
・個人の趣味(過去の旅行/手芸/料理/推し活)
・結婚/妊娠・出産関連

 今後、新たなモノが追加される可能性がないグループは「完成された思い出」です。写真や手紙の他にも、「過去の仕事や学びの資料」「過去ハマっていた趣味のグッズ」などは、使う予定がないなら全て、思い出です。

 これらは、段ボール箱やバンカーズボックスを使ってしまい直します。1ミリの隙間もないように徹底的に詰めて「密度を高く」してください。その過程で、「これはもう処分してもいいや」と感じたら、気持ちよく手放せますね。しまい切ったら、中身がわかるようラベルを貼り、押し入れや納戸の下段奥といったデッドスペースへ収納します。

 この作業をきちんとするだけで、普段使えるスペースが大きく増えるはずです。