ひんぱんにExcelで行う作業は、自動化すると速いし、ミスも減る。Excelの自動化といえばマクロだ。しかしExcelマクロを作るには、VBAと呼ばれるプログラムで作成する方法が一般的なため、グッとハードルが上がってしまうのは事実。しかしExcelには、VBAなしでマクロをもっと身近に扱える「マクロの記録」という機能がある。(Excelインストラクター 佐藤嘉浩)
マクロの記録とはどんな機能なのか
「マクロの記録」とは、簡単に言えば、“ユーザーが手動で操作した内容をExcelが覚えておいてくれる”機能だ。覚えた内容を呼び出せば、何回でも同じ操作をしてくれる。
マクロの記録では、ユーザーが操作した内容をそのまま覚えてしまうので、あらかじめどんな操作を記録するのか、頭の中で整理してから記録を開始するのがポイントだ。
記録中は普段以上に慎重に操作しよう。特に意識してほしいのは、「今自分が行っている操作は何か?」だ。例えば、「セルA1を太字にする」動作を記録したい場合。“セルA1をクリック→太字にする”という動作を記録すれば「セルA1を太字にする」マクロになる。しかし、セルA1をあらかじめクリックした状態でマクロの記録を開始すると、“太字にする”動作だけを記録することになるので「選択しているセルを太字にする」マクロとして記録される。細かいことだが、ここを間違って記録すると思ったようにマクロが動かなくなるので、意識しておきたいポイントだ。