当初は順調に、例えば一月に3%といった配当が得られて喜ぶけれども、出資額が大きくなると、配当が滞ったり、連絡が付かなくなったりする。あるいは、新規の出資者の紹介を求められる場合もある。友人をお金のトラブルに巻き込むと悲惨である。

 付け加えておきたいのは、これらは違法な詐欺であって売り手側にも引っ掛かる投資家側にも問題があるが、非合法ではないとしても似たようなケースがあることだ。「サラリーマンでも大家さんになって、不労所得を得よう」などと若いサラリーマンに大きな借り入れを伴う不動産投資(ワンルームマンション投資など)を持ちかけるケースなどだ。

 金融商品・不動産などをセールスする側から見て、会社に職を得たZ世代は、「今はお金を持っていないけれども、借金を引っ張ることができる金づる」なのである。

怪しい話のチェックポイント
二つに絞って解説

 大人の経済常識としては、「他人から紹介された、有利な投資話は全て怪しい」と思っておいて、ほぼ間違いはない。ただ、例えば若手社員の場合、詐欺話をまだ信じている先輩から話を聞く場合もあろうし、セミナーなどに誘われるケースもあろうから、「なぜ、断るのか?」について、チェックポイントを持っている方がいいだろう。

 業者の登録免許とか、各種の評判とか、関係すると考えられるものが幾つかあるが、これらは実際には存在しないものを「装う」ことも可能だし、煩雑だ。

 ポイントを以下の二つに絞ってお伝えする。

【ポイント1】不自然に有利な利回りの提供ではないか?
【ポイント2】資金の預け先は確かで、解約が可能か?

 どちらかに、問題があるものは「直ちに」関係を切るべきで、「絶対に」お金を払うべきではない。