G7仙台科学技術相会合を前に
金属製パイプが見つかる事件も
実は今月に入り、気になる事件が起きている。仙台における不審物件事案だ。
5月5日、JR仙台駅東口(仙台市宮城野区)のペデストリデッキの植え込みで、清掃員の男性が金属製パイプを見つけ、近くの交番に届けた。大型連休中で駅周辺は帰省客らで混雑しており、現場は一時騒然となった。
金属製パイプは長さ約40センチで、黒のビニールテープが巻かれ、片方の口から複数の電気コードのような物が数センチ出ていた。県警が調べたところ、内部に粘土のような固形物が詰まっていたが、火薬は含まれておらず、偽計業務妨害の疑いで捜査を進めている。
仙台では、広島サミットに先駆け、5月12日~14日の日程でG7仙台科学技術相会合が開催されていたが、今回の事件は同会合を狙った愉快犯で、岸田首相を狙った鉄パイプ爆弾を模倣した可能性もある。
ひそかに過激化していくローンオフェンダーのテロなどを防ぐためには、その端緒情報の収集も含めて社会が早期に検知することが重要である。
例えば、過去に西武新宿線爆破未遂事件が起きているが、この事件では火薬の原料を薬局で大量購入した人物について、薬局が不審に思い、警察に通報したことで事件を未然に防いでいる。
このように、社会が検知し、(一部の)テロを防ぐことも可能なのだ。
テロを防ぐために
我々全員が注意すべきポイント
爆発物や化学物質を想定したテロについては、以下の点について思い当たることがあれば、ぜひ警察に相談してほしい。(下記内容は警視庁、神奈川県警、北海道警等の対テロ啓発資料をまとめたもの)
<地域住民が注意すべきこと>
・薬品・火薬品の臭いがする
・薬品・火薬品の瓶が大量に捨てられている
・爆発音や小さな破裂音が室内や河川敷などから聞こえた
・不自然に草木が枯れている(薬品の影響によるもの)
・頻繁に大量の薬品・火薬品(例:花火など)を買っている人を見かけた