不動産Gメンこと滝島一統さん不動産Gメンこと滝島一統さん Photo by Motoyuki Ishibashi

「株式投資より安定している」「節税にもなる」「老後の備えになる」――不動産投資に関心を寄せるビジネスパーソンは少なくありません。経済不安や年金不信が広がる中、会社員としての収入だけに頼らず“資産を働かせる”手段として、不動産投資に注目する40〜50代が増えています。しかし、同じように始めたはずが、ある人はほとんど詐欺まがいのスキームに引っかかって破産寸前、ある人はあっさりと1億円超の利益を稼ぎ出すのです。成功と失敗を分けた「たった1つの違い」とは? 不動産Gメン・滝島氏が、実例と共に解き明かします。(構成/ダイヤモンド・ライフ編集部)

不動産投資で「ダマされる人」と
「成功する人」の差はほとんどない

 不動産投資で「うっかり騙される人」と「ちゃっかり億る人」の違いが、実はそこまで大きくありません。

 そのことを証明するために、私が実際に対応した人の中から、不動産投資で「失敗して人生を棒に振る人に共通するパターン」と「大成功した友人の事例」をそれぞれ紹介します。

 「失敗して人生を棒に振る人」たちの共通点は簡単です。「不動産のことをあまりよくわかっていない」、もしくは「知り合いの紹介だから詐欺ではないはずだ」と思い込んでいるかのどちらか、あるいは両方です。

「不動産のことをあまりよくわかっていない」の例としては、詐欺まがいのワンルームマンション投資とか買ってしまったとか、ついでにサブリースがついていて持つだけで赤字だったとか、最近話題になっている住宅ローンの不正利用だったといったケースが典型です。

 ダマされたことに気がついて、すぐに売ろうとすると、高値で買わされているので手出し(持ち出し)で500万円もかかることも良くあります。住宅ローンの不正利用で銀行から詐欺と認定されたら一括返金を迫られますが、その場合は銀行を騙した詐称行為なので免責ができません。