カプセルトイ20万個、グミ30万個
驚異的な売り上げのコラボ商品たち

 こうして、「地球の歩き方」のライセンス展開が始まった。第1弾は、タカラトミーアーツと手を組んだカプセル玩具だったという。

「タカラトミーアーツが展開する『かぷばっぐ』というカプセルトイのエコバッグがあるのですが、22年5月、『地球の歩き方』の表紙を使用した『かぷばっぐ』が初のライセンス商品として世に出ました」

「かぷばっぐ」カプセルトイのエコバッグ「かぷばっぐ」というカプセルトイのエコバッグが初のライセンス商品 Photo:Diamond

 続いて7月に登場したのが、バンダイがライセンシーとなっている「豆ガシャ本」だ。「地球の歩き方」をそのままミニチュアサイズにしたカプセルトイで、表紙だけでなく、あの情報量の本文まで精密に再現されている。

「豆ガシャ本」「豆ガシャ本」(左の4冊)は縦5センチメートルのミニチュアサイズにもかかわらず、全ページ(各120ページ以上)がフルカラーで再現してある Photo:Diamond

「『豆ガシャ本』はこれまでにシリーズ第2弾まで発売されていて、23年7月下旬には第3弾、11月には第4弾の発売を予定しています。お客さまからの反響も大きかったですね。SNSでは、フィギュアやぬいぐるみにミニチュアサイズの『地球の歩き方』を持たせている写真を多く見かけました。『そんな使い道があったのか!』と驚きましたね」

 好調なカプセル玩具とのコラボだが、なかでも、23年3月に発売された「ハワイのおみやげ ミニチュアコレクション」(バンダイ)の人気はすさまじかったという。

ハワイのおみやげミニチュアコレクションハワイの定番みやげ「ホノルル・クッキー」「マノアハニー」「アイランドソープ キャンドルワークス」をミニチュアに。ガイドブック風ミニブック付き Photo:Diamond

「『ハワイのおみやげ ミニチュアコレクション』は、『ホノルル・クッキー』などハワイの有名なお土産のミニチュアキーホルダーです。当初13万個製造したのですが、瞬時に売り切れてしまい、慌てて7万個ほど追加生産しました。カプセルトイは完全受注生産なので、売り切れたらそこで終わり。再販はめったにしないそうなんです。ハワイ現地の営業代理店にもたくさんサポートしてもらって実現した商品なので、大ヒットはとてもうれしく思います」

 そして4月、今度はコンビニのファミリーマート限定で「地球の歩き方 グミ インド編」が発売。「あの『地球の歩き方』がお菓子に!?」と、ネットを中心に大いに話題を呼んだ。

「地球の歩き方グミ インド編」「地球の歩き方 グミ インド編」 Photo:Diamond

「旅といえば“食”は大きな楽しみの一つ。食品とのコラボはいい線いくだろうと思っていましたが、われわれの予想をはるかに上回り、発売から今までで30万個近く売れていると聞いています。書籍で数十万部というのは、メガヒット作でなければ出せない数字です。カプセルトイやお菓子など、手にしやすい商品にしたことで、以前よりも多くの人に『地球の歩き方』が届いていると感じます」