日経平均がバブル後最高値を更新した。だが、「将来のお金の問題が不安だ」「投資が大切だと漠然とわかっているが、なかなか行動に踏み切れない」「貯金や投資を始めてはみたものの、自分の方法が正しいかどうか確信が持てない」──そんな悩みを抱えていないだろうか? そんな人に朗報がある。
全世界350万部突破『サイコロジー・オブ・マネー』著者モーガン・ハウセルが「ニックのように、データの真の意味を理解できるデータサイエンティストでありながら、説得力のあるストーリーを語れる人はまずいない。絶対読むべき一冊だ」。全世界1000万部突破『Atomic Habits』著者ジェームズ・クリアーが「お金に関する価値ある知恵と実践的なアドバイスが満載」と強力ダブル推薦する注目書がついに日本上陸。
全米ベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。
全米屈指のデータサイエンティストによる、お金を貯め、富を築くための証明済の方法を初公開。本稿では、本書から一部を抜粋・編集しながら、「NFL史上唯一の億万長者」について見ていこう。

【全米屈指のデータサイエンティストが教える】「老後に後悔しない人」に共通する投資理由・ベスト3Photo: Adobe Stock

知られざるリタイアの歴史

 リタイアという概念は、19世紀後半まで存在しなかった

 それ以前は、ほとんどの人が死ぬまで働いていた。

 老後の黄金時代などなかった。新たな趣味を楽しむ時間も、毎日浜辺をゆっくり散歩するような生活もなかった。

 だが、ドイツ国宰相のオットー・フォン・ビスマルク(1815~1898)が世界初となる政府後援のリタイアプログラムを開始したことで、この状況は変わった。

 70歳の高齢者は、政府から年金を受け取れるようになったのだ。

「なぜそのようなプログラムをつくったのか」

 と尋ねられ、ビスマルクはこう答えた。

「年齢や障害によって仕事ができなくなった人には、
 国の支援を受ける正当な権利があるからだ」

 ドイツ国の定年は当初70歳で、1916年に65歳に引き下げられた。

 ビスマルクの革命的なアイデアに触発され、米国を含む世界中の政府がリタイアプログラムを実施するようになった。

 このアイデアが世界に広まったのは、人々の平均寿命がのびたことも影響している。

 1851年のイングランドとウェールズでは、70歳以上生きた人は全体の約25%にすぎなかったが、1891年には40%に上昇し、現在では90%に達している。

 米国や他の先進国でも同時期に同様の増加が見られた。

今すぐ投資をすべき3つの理由

 この世界的な寿命の大幅なのびが、現在のリタイアという概念が生まれるきっかけになった。

 それと同時に、投資や資産形成への需要が増加した。

 それ以前の平均寿命が短く、みんな死ぬまで働いていた時代には、老後という概念そのものがなかったので、投資をする必要もなかった。

 しかし、過去150年間の健康と医療の進歩によって、状況は一変した。

 現代には、投資すべき確固たる理由がある。

 私たちが今すぐ投資をすべき3つの理由がある。

1 老後に備えるため
2 インフレから資産を守るため
3 「人的資本」を「金融資本」に置き換えるため

 なぜ、この3つがパーソナルファイナンスにとって重要なのか、本書では詳しく説明している。

(本稿は『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の一部を抜粋・編集したものです)