現場必読!今年の新入社員の育て方【2023年度版】写真はイメージです Photo:PIXTA

入社から3カ月。あなたの会社の新入社員はモチベーション高く仕事に取り組んでいるでしょうか?中小企業は新入社員の教育制度が整っておらず、OJTで現場任せということになりやすいもの。早期退職を防ぐためにも、新入社員のモチベーションを維持・向上させることが重要です。本記事では、人事のプロとして30年以上新入社員を見てきた筆者が、新入社員のやる気を下げる、上司・先輩の3つのNGワードを紹介します。(フォー・ノーツ代表取締役社長・人事コンサルタント 西尾 太)

新入社員に説明できますか?
改めて答えを考えてみてほしい、3つの質問

 新入社員のモチベーションは各部署に配属された時点で、入社時よりも確実にダウンしている。入社半年から1年後くらいまでが、早期離職につながる「最も危ない時期」である。特に希望通りの配属ではなかった場合はその不満も加わり、早ければ配属後3日、遅くとも1カ月、2カ月後には「なんでこの会社を選んだんだっけ?」「働くって何だっけ?」と悩むようになり、ネガティブな心境に陥っていく。

 前回、「新入社員の早期退職を防ぐ、現場でまずすべき3つの対策」で説明したとおり、早期離職を防ぐためには「入社半年後のフォロー研修」「メンター制度」「希望通りの配属か否かの確認」などの対策が必要になるが、そのとき、現場の上司・先輩に注意していただきたい3つのNGワードがある。

 私は企業から人事コンサルのご依頼をいただいた時に、管理職や社員の皆さんに必ずしている質問が3つある。上司・先輩としてのあなたも、ぜひ質問の答えを考えてみていただきたい。

(1)働く目的は何ですか?
(2)あなたの部署のミッションは何ですか?
(3)なぜ売り上げを伸ばさなくてはいけないのですか?

 これらの質問をすると、ほとんどの場合、次のような答えが返ってくる。(1)=「生活のため」、(2)=「売り上げを上げる」、(3)=「会社だから売り上げを上げなくてはいけない」。遅かれ早かれ、新入社員も同じ答えにたどり着くが、そもそも最初からそうかもしれない。あなた自身も同様ではないだろうか。