金融業界で使えるプロンプトを公開する。規制業種で保守的な印象が強い金融機関も、雪崩を打ってChatGPTや生成AIの業務への活用に動いている。メガバンク3行ほか、証券や地銀でも続々と導入が進む。しかも融資審査やIR対応など、基幹的な業務にも活用できそうなのだ。特集『コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別』(全30回)の#6では、金融業界におけるChatGPTの最新の活用事例を見てみよう。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
3メガバンクがそろって導入
金融業界でChatGPTはどう活用する?
三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行――。メガバンク3行がそろってChatGPTの利用をこの春から始めている。規制産業の代表格であり、当初は生成AI(人工知能)の利用禁止を打ち出すなど慎重姿勢の金融機関も多かったものの、最近になって雪崩を打って利用企業が増えた。証券会社や地方銀行などでも、業界ぐるみで足並みをそろえるかのように、相次いで導入する企業が増えている。
背景には、3月から米マイクロソフトが入力データの再学習をできないような設定を可能にしたほか、企業内の独自データのひも付けなどができるクラウドサービス「Azure OpenAI」をリリースしたことも契機となり、ChatGPTが一気に普及しつつあるのだ。
金融機関は実はChatGPTの利用価値が大きい業種でもある。社内に膨大に蓄積された資料や、数百ページにも及ぶ対応法令などを参照しながら業務を行うこともままあるからだ。
セキュリティ面での対応と、社内資料などを参照できるようにひも付けるなどの適切なシステム対応を行えば、あたかも経験豊富なベテランの先輩がそばで付きっきりで指導してくれるような効果が得られるという。しかも、その内容は銀行などの基幹業務に関するものも多い。どのように活用できるのか、最前線の使い方を見ていこう。
日常的な業務から、融資の稟議まで、銀行の現場で使えるChatGPTの便利な例文(プロンプト)も大公開する。