ChatGPTで激変!コスパ・タイパで選ぶ 最強の資格&副業&学び直し#16Photo:PIXTA

ChatGPTに代表される生成AIを使って、手軽に小遣い稼ぎはできないものか。特集『ChatGPTで激変!コスパ・タイパで選ぶ最強の資格&副業&学び直し』(全20回)の#16では、YouTubeの台本、商品のレビュー、メールマガジンの作成から、絵本の出版や懸賞小説の応募、傾聴アルバイトまで、イトモス研究所所長の小倉健一氏が、生成AIを副業に役立てるコツと注意点を指南する。

売れっ子作家が自身の体験を基に
月10万円稼ぐ方法を紹介

 筆者は月30本以上の原稿を出版社の依頼に応じて書いていて、書くことで生計を立てている専業作家の端くれだ。「Yahoo!ニュース」のアクセスランキングでは総合1位を2023年に入ってから半年弱の期間で13回獲得した。

 現在、一般週刊誌には非常に厳しい冬の時代が到来し、次々と休刊を余儀なくされている。先日も101年の歴史を誇る「週刊朝日」が休刊した。今年はさらに休刊する雑誌が増えるだろう。それに伴って、業界のトップ級の書き手すら書く場所がなくなっているそんな時代に、恵まれた環境で仕事をさせてもらっていると思う。

 そんな筆者にとって、テキストの生成AI「ChatGPT」の登場は現在のところ、追い風と言っていいだろう。ChatGPTに関する原稿依頼も多いし、ChatGPTに書く作業を手伝ってもらっているからだ。本稿では、筆者自身の体験を踏まえつつ、ChatGPTなど生成AIを用いて月10万円稼ぐ方法を紹介したい。

小倉健一おぐら・けんいち/イトモス研究所所長。1979年生まれ。京都大学経済学部卒業。国会議員秘書を経てプレジデント社へ入社、プレジデント編集部配属。経済誌としては当時最年少でプレジデント編集長就任(2020年1月)。21年7月に独立。著書に『週刊誌がなくなる日』がある。

ChatGPTの欠点は
自信たっぷりに大うそをつくこと

 まず、ChatGPTの現在地である。ChatGPTを運用するオープンAIの最高経営責任者サム・アルトマン氏は、「目標は人間の知性に匹敵する人工知能を作ること』(1月18日・米メディアのStrictlyVC)だと語っているが、同時に現在のChatGPTについて「ChatGPTの機能は非常に限定的なものですが、すごいものであるかのような誤解を与えるには十分な機能を備えています。これは進歩への予告であり、ロバスト性(筆者注:外部から影響を受けにくい性質のこと)と真実性について行うべき課題はたくさんあります」(22年12月11日・ツイッター)と述べている。

 これは何を意味するかといえば、完成度の高い文章を作ることはできても、商業媒体の掲載に耐え得る文章にはならないということだ。ChatGPTは、自信たっぷりに大うそをつく傾向があるので、専門的な文章を作らせても、いちいちチェックをする必要が出てくる。

 この点、画像、動画、音声分野における生成AIとテキストを生成するAI(ChatGPT)とは扱い方が異なるということだ。テキストで10%ものうそが交じると「こいつは、うそとでっちあげで文章を作った」と大炎上すること間違いなしだが、画像、動画、音声で10%の虚構があっても「すごくよくできていますね。見分けがつきませんし、誰も気にしませんよね」という評価になる。

 では、よくフリーランスの副業として挙げられる、YouTubeの台本、商品のレビュー、(不動産、投資分野での)メールマガジンの作成はどうか。

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