「おでこ」だけではない、
最初に薄毛が始まる箇所とは

「頭頂部が薄くなってきた」と感じたとき、真っ先にやるべきこと長谷川誠 駅前AGAクリニック院長

「一番多いのが、前頭部から薄くなっていくパターン。いわゆる、最初はおでこが広くなった状態になります。おでこの次は頭頂部、つまり頭のてっぺんが薄くなってきて、それが広がって前頭部全体の薄毛につながっていきます」

 頭の後ろの方の髪の毛は最後まで残り続けるのが特徴です。ただし、ふさふさだった髪の毛が、そのままの状態で残るとは限らないようです。

「進行にともなって毛の質も変わってくるという特徴があります。髪の毛が柔らかくなってしまった、と表現される患者様の割合が多いです」

 このハミルトン・ノーウッド分類では、特に日本人に多いとされている進行パターンがあるとのこと。長谷川先生が診察する患者にも、悩んでいる人が少なくないそうです。

「人種的に比較したときに日本人に多いのが、早い段階で頭頂部が薄くなり始めるケースです。進行パターンには個人差だけではなく人種差が関係しているという報告があります」

 進行速度は個人差が大きく、早ければ20代でAGAのほぼ最終段階まで進んでしまう人もいるそうです。

「若くしてAGAを発症した人ほど、進行が速い傾向があります。また、先ほどお伝えしたように遺伝による影響も大きいので、親戚に薄毛の人が多い場合は、積極的に予防や治療に取り組んだほうがよいでしょう」

 息子に症状が見受けられたら、それとなく話しを聞いてあげることから始めましょう。

 ちなみに、女性が同じ理由で発症する女性型脱毛症(FAGA)は、男性型脱毛症に似ている部分もありますが、脱毛パターンは大きく違うとのことです。

「女性の薄毛では、頭部全体に広くグラデーション状に脱毛が起こります。側頭部つまり耳周りの薄毛は毛流れを工夫することで隠せることもありますが、頭頂部は目立ちやすく、また髪が濡れたときにも薄毛が感じられやすくなります」