一人ひとりの成功をみんなが知っていく社内広報

 クレド・バリューの浸透を目的にした、広報チームの施策のひとつが「一人ひとりの成功や挑戦にスポットをあてて広報すること」だ。これは、たとえば、営業面で良いニュースがあった際に、そこに至ったプロセスや一人ひとりの努力に光をあてて社内広報していくというものだ。リモートワークで見えづらい個々人の働きをシェアすることは、当事者のモチベーションアップだけでなく、社内コミュニケーションの活性化につながる。人事部(People Experience部)内の広報チームならではの効果的な発信が行われている。

 私は、マーケティング部に在籍していた頃、「Carely」を導入されているクライアントにインタビューして、社外広報のためにコンテンツ化していました。たとえば、「(Carelyで)目標を120%達成しました」とお客様に言っていただいたら、「120%」という数字をプレスリリースで強調していました。でも、社内においては、そうした数字に至るまでに一人ひとりが努力を積み重ねてきた過程に価値があります。ですから、異動してからは、社外に対してはこれまでどおりの発信を行いつつ、社内には、“担当者がいかに誇らしい仕事をしているか”の視点で、営業成功の裏側にあるストーリーをシェアする機会を創るようにしました。

 広報チームは、Slack上に作った「Carely広報局」というチャンネルで、関係者全員をメンション(宛名づけ)して情報発信を行い、さらに、新規顧客にアプローチする営業担当者にも情報共有している。

 リモートワークだと、「誰の、どのような努力でサービスが提供できているのか」ということをなかなか把握できません。普段スポットがあたる機会の少ない開発やバックオフィスで支える人にもスポットがあたれば、モチベーションにも影響しますし、それを見る人も自分以外の仕事を知って「誇り」を感じる機会になります。「120%達成」の数字に現れないストーリーこそが、Carelyを選ぶうえでの安心感や他者との差位にもなります。社内広報があらゆる面でみんなの仕事に役立てば、と意識しています。