独特な雰囲気を持つ九州の山 
下山後は焼酎で乾杯

 国内外の山々に登っている中村さんだが、九州の山には独特の印象を受けるという。

「九州の山は、上部に木がはえていないので、頭が飛び出て、まるで天とつながっているように見えます。記紀に描かれている、天から神が降りたったという神話が生まれたのもさもありなんと納得させる風景です」

 その中で霧島火山の最高峰、韓国岳は、頂上の見晴らしがよく韓国が見えるほどだということからこの名前がついたという。

「中腹までは紅葉の中を登ります。その後は、見晴らしのよい岩の道を登りながら、頂上を目指します」

 下山後は、坂本龍馬が新婚旅行に訪れたという霧島温泉につかり、焼酎の「霧島」で乾杯の楽しみもある。

韓国岳からの展望。手前の火口は新燃岳、奥が高千穂峰韓国岳からの展望。手前の火口は新燃岳、奥が高千穂峰 Photo by M.N.