銀行リテール 最後の決戦#6Photo:satoshi takahata/gettyimages

個人向け金融サービス市場において、最後の決戦に挑んでいるメガバンク。だが、ライバルはPayPayや楽天グループばかりではない。特集『銀行リテール 最後の決戦』(全6回)の最終回では、あらゆる事業者が参入している個人向け金融サービス市場の全貌を解説する。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

個人向け金融サービスで
3メガバンクのライバルは?

 個人向け金融サービスは、銀行が提供するサービスの中で、最も異業種に攻め込まれている分野だ。PayPayや楽天グループといったプラットフォーマーが、ここ数年の急先鋒だった。

 スマートフォンの普及とキャッシュレス決済の浸透というユーザー側の変化に加え、事業者側のデジタル化とシステムの更新がここ数年で一気に進んできたことが背景にある。

 2000年以降に設立されたインターネットバンクはもちろん、伝統的な銀行でもハードウエアやソフトウエアのメーカーを問わない、オープン系システムが運用されるようになった。API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)によりシステム連携が簡単になったことが、異業種の参入を加速させている。

 その最たる例が、BaaS(Banking as a Service)だ。口座開設や住宅ローン、キャッシュレス決済などの金融機能の一部をシステムの連携によって非金融事業者に提供する。参入企業は、その機能を使って独自の割引サービスを開発するなど、顧客の囲い込みを図っている。航空や小売り、不動産業界などからの参入が多い。

 システム面の参入障壁が崩れたことで、これまでほぼ独占的に個人向けに金融事業を行っていたメガバンクをはじめとした銀行は、安穏とはしていられなくなっている。その牙城を崩そうと、他社から攻められる一方だ。

 銀行業界の頂点に君臨していた3メガバンクの周囲は、敵だらけ。次ページでは主なプレーヤーと、その攻め手を解説していく。