対話で分かる地政学#3Photo:Gonzalo Azumendi/gettyimages

地理的な面から国際情勢を分析する地政学を理解するための二つ目のポイントが「通り道」だ。国家の運営にとって、通り道たる海路の確保は生命線ともいえる。世界にある超重要な「海の関所」12カ所も紹介。特集『対話で分かる地政学』(全14回)の#3は、地政学の“第一人者”である奥山真司氏が地政学の基本その2を分かりやすく解説する。(ダイヤモンド編集部副編集長 名古屋和希、監修/地政学・戦略学者 奥山真司)

「週刊ダイヤモンド」2023年10月21日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。登場人物は実在の専門家を除き、架空の設定です。

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「通り道」が変わると世界が変わる?
超重要な「海の関所」12カ所とは

次男:大屋 陸(りく)

 あれ、みんなそろってどこかに出掛けるの。

講師:奥山真司(おくやま・まさし)

奥山 今日は趣向を変えて車で出掛けましょう。行き先は私が案内します。

母:大屋 恵(めぐみ)

 じゃあ、通勤で車も使っているし、私が運転するわね。

祖父:大屋 明(だいや・あきら)

 みんなで出掛けるのは何だか久しぶりじゃのう。

(しばらく走っていると……)

母:大屋 恵(めぐみ)

 あれ、普段、こっちは来ないけど、こんな所にいつの間にかバイパスができたのね。新しいお店も結構多いし、旧道にあったお店も大変ね。

講師:奥山真司(おくやま・まさし)

奥山 ずばりその通りです!通り道が変わると、世界が変わるのです。

次男:大屋 陸(りく)

 あ~、びっくりした。先生、急に大声を上げてどうしたの。