学校選びの決め手は複数あるが、「大学合格実績」は外せない要素だろう。中学入試時の偏差値では入りやすいのに、大学受験に強い、レバレッジが利く中高一貫校はどこか?そんな“掘り出し物”を見つけるべく、2024年入試直前に対応できるように、最新のデータで試算した独自ランキングを作成した。特集『わが子が成長する中高一貫校&塾』(全34回)の#12では、「東京一工」や「早慶」に多数の合格者を出す首都圏「上位校」「難関校」のランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋、ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
最新データで独自ランキングを作成
上位校&難関校で大学進学に強い学校は?
中学入試の難易度はさほど高くないのに「難関国立大」や「早慶上理」、「MARCH」に多くの生徒が合格する──。
そんな「お得な中高一貫校」を探すため、大学通信の協力を得て、6年前の2017年度に中高一貫校に入学した生徒が、23年度にどこの大学にどれだけ合格したのかを調査した。24年の中学受験での学校選びの助けとなるよう、最新のデータでランキングを作成し直している。
ただし、6年前に比べると中学への入学時偏差値が上昇した学校もある。当然、今も偏差値が上昇していない、隠れた高レバレッジ度の学校を探す方が望ましい。
そこで、24年入試の受験校選びに役立てるべく、24年の予想入試偏差値と卒業時の偏差値の回帰分析(下図)による「学力伸長度」を算出(次ページ参照)。「首都圏」「関西圏」「東海圏その他」のエリアごとに、レバレッジ度ランキングを作成し直した。
その上で首都圏と関西圏は「入学時偏差値60以上(難関校)」「入学時偏差値50~59(上位校)」「入学時偏差値50未満(中堅校)」の3分類、東海圏その他は2分類のランキングを用意した。
注意点としては、中高一貫校の中には、特進コースを設けたり、高校から入学できたりする学校もあることだ。ランキング上位校であっても、特進コースや高校入学者が大学合格実績をけん引する学校もあるので、各校の説明会などで実情を確認してほしい。
次ページでは中学受験偏差値が50以上60未満の「首都圏上位校」と、60以上の「難関校」のランキングを一挙に公開する。このレベルになると、東京一工や早慶に多数の合格者を出している学校が揃う。わが子の難関大進学を期待する保護者は必見だ。