冷蔵庫にあるふつうの食材が、なぜ、ワンランク上の簡単!贅沢レシピに変身するのか」と話題沸騰中の「伝説の家政婦」志麻さんのデビュー作『志麻さんのプレミアムな作りおき』が驚異のロングセラーとなっている。さらに、東大教授に絶賛された『厨房から台所へ――志麻さんの思い出レシピ31』の勢いも止まらない。
今回は3時間で15品以上作るという志麻さんを、本書担当編集が直撃したレポートをお送りする。これさえ覚えておけば、平日多忙なお父さんお母さんも、尊敬の眼差しを浴びるかもしれない。
(レシピ撮影:新居明子/著者撮影:難波雄史)――(こちらは2018年1月21日付け記事を一部修正して再掲載したものです)

志麻さん

地中海性気候漂う「ハヤシライス」って?

『志麻さんのプレミアムな作りおき』には、「にんじん」「玉ねぎ」「じゃがいも」「キャベツ」「トマト缶」「卵」など、素材別レパートリーが掲載されていますが、今回は、「トマト缶レシピ」を作るときに、気をつける点を志麻さんに伺ってみました。

 本書で紹介されている志麻さんのハヤシライスは、従来のデミグラスソースたっぷりこってりのものとは対極をいきます。志麻さんの「ハヤシライス」はいわば、イタリアの地中海性気候漂う、さわやかなハヤシライスで、大人だけでなく、子どもたちも大好きな一品です。

志麻さんのハヤシライス

 普段、チャーハン以外ほとんど料理をしなかった私(当時)は、スーパーのライフで1缶88円のトマト缶を2つ買い、牛肉と玉ねぎとトマト缶で初挑戦しましたが、見事成功! 家族から大絶賛を受けました。

 それまでトマト缶は一回も買ったことがありませんでしたし、わが家の食卓にもありませんでした。

 しかし、志麻さんに教えてもらい、いかにトマト缶が重宝するか、を実感した次第です。

トマト缶の効用

 さっそく志麻さんに、トマト缶の効用を伺いましょう。

 志麻さんはこう言います。

「トマト缶はとにかく効率的です。
 生のフレッシュトマトを煮込み料理で使いたい場合は、結構な量をつかわないとしっかり下味が出ず、季節によってはいい値段がします。

 また、量の面だけでなく、トマト缶のトマトは、フレッシュトマトよりも味が濃く、肉厚もいい煮込み料理に向いた品種なのです。栄養価も高く、ストックできて、いいことだらけなのです。

 値段も安く手軽で便利。なのに、みなさんのご家庭には意外とないケースが多い。トマト缶があるのとないのとではバリエーションに差がつくので、初めて行くご家庭のときには、よくトマト缶を用意していただくようお願いしていたこともありました。

 本書で紹介した、『ハヤシライス』も『ラタトゥイユ』もトマト缶を使用していますが、フレッシュトマトでは再現できない、トマト缶ならではの味を収録しています。
『ハヤシライス』は市販のルーも小麦粉も使わずに、トマト缶と中濃ソース、ケチャップで味付け、ナチュラルでさらっとした口当たりです。

 同じく、本書にある『冷製トマトスープ』も、濃厚な味わいを追求したくて、あえてトマト缶を選んだわけです。『冷製トマトスープ』は完熟トマトを冷たくさっぱりしたスープにして楽しみます」

 見た目もとてもよいトマト缶レシピは、この3連休にぴったりなレシピかもしれません。