手帳で自分の健康や睡眠を管理する
人間、睡眠と食事をきちんととれていればなんとかなる。逆に言うと、睡眠不足で食事もコンビニ食ばかりという人は、仕事よりもまず生活習慣の見直しを先にしたほうがいい。
睡眠というのは幸せにとって必須なものと思う。ぐっすり眠れたと思える朝があるだけで、人は幸せな気分を味わうことができる。一方様々なストレスを抱え、課題を克服しようとすると寝ている間も脳は休むことができず、睡眠不足になりがちだ。健康は一朝一夕では得られない。良質の睡眠をしっかりとるということが人生の基本でなければならない。
手帳に毎日の睡眠時間、食事を記録して、生活リズムが崩れてきたらすぐ立て直すといい。
「ガントチャート」に家族の予定も組み込む
ビジネス手帳の特徴のひとつとして、「ガントチャート」が挙げられる。『陰山手帳』では「プロジェクト管理ページ」と呼んでいるが、マルチタスクに対応すべく、複数のプロジェクトを縦軸に、時間を横軸に俯瞰できるようになっている。個別進捗や推移を記録できるため、頭の中を直感的に整理できるのが人気の理由だ。
また手帳は仕事の予定を書き込むだけでなく、人生を豊かにするために活用することが大切。私にとって大事なものは、家族と過ごす時間だ。自分が幸せを感じるものは何か、一度じっくり考えてみること。
手帳では仕事に終始しがちだが、家族の予定や行事もプロジェクト管理ページに記入しておくと、自分にとっての優先度を見失わない。マーカーで色分けして使っている人もいる。
(本稿は、『陰山手帳2024』内「陰山コラム」より一部を抜粋・編集したものです)
1958年兵庫県生まれ。兵庫県朝来町立(現朝来市立)山口小学校に勤務中、反復学習で基礎学力の向上を目指す「陰山メソッド」を確立、全国から脚光を浴びる。百ます計算、漢字練習の反復練習を続けて基礎学力の向上に取り組む一方、生活習慣の改善(早寝早起き朝ごはん)、コンピューターの活用、投資教育など、新旧を問わず積極的に導入する教育法によって子どもたちの学力向上を実現している。大阪府教育委員会委員長、文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員、立命館大学教授、立命館小学校副校長を歴任。