デザインツール「Canva」やストックフォトサービス「Shutterstock」が導入するなど、徐々に実用化が進む画像生成AI。7月にオープンベータ版を公開した「Midjourney」や8月にオープンソースとして公開した「Stable Diffusion」をベースにしたサービスが数多く登場している。
こうした動きを追うように米国時間11月3日、米AI開発企業のOpenAIは同社開発の「DALL・E 2」をアプリやサービスに組み込めるAPI「DALL・E API」のパブリックベータ版を公開した。
DALL・E 2は入力したテキストをもとに画像を生成するAIだ。OpenAIによると、すでに300万人を超えるユーザーがこの画像生成AIを利用し、1日あたり400万枚以上の画像が生成されているという。DALL・E APIは、このAIを開発者に向けて解放するという試みだ。
DALL・E APIを利用することで、開発者は自身が開発するアプリやサービスにDALL・Eを自由に組み込める。ただし無料ではなく、画像サイズに応じた料金が発生するようだ。画像サイズが1024×1024ピクセルの場合は1枚当たり0.02ドル(約2.96円)、512×512ピクセルでは0.018ドル(約2.67円)、256×256ピクセルでは0.016ドル(約2.37円)という価格設定になっていると、米ウェブメディアのVentureBeatやTechCrunchなどが報じている。
OpenAIではDALL・E APIの発表と同時に、DALL・Eを組み込んだ3つのサービスについても紹介した。そのうちの1つが、OpenAIに出資するMicrosoftのデザインアプリ「Microsoft Designer」だ。Microsoft Designer上ではDALL・Eで画像を生成し、それをもとにSNS投稿に役立つイラストや、デジタルポストカードなどを作成できる。