さらに、彼ら音声を活かしたインフルエンサーを束ねるMCN(マルチチャンネルネットワーク)も生まれてくると想像しています。TikTokのMCNも徐々に生まれてきており、新興プラットフォームが勃興するたびに、新たなスタータレントが生まれ、新しくMCNが出てくるのが面白い流れです。

続・働き方革命

引き続き、新しい働き方のトレンドには注目しています。ギグワークの領域では、弊社支援先のタイミーが独走していますが、続々と大手も参入し、競争が激化しています。また、ギグワーク配達員の増加によって、物流インフラとしても機能し、デリバリーサービスの定着の後押しにもなっていきそうです。

一方、副業に関しても同じく、需要が高まっていくと考えられますが、オフィスに集約しない形での働き方が普及すると、そもそも採用時の評価も難しいため、こちらも支援先ですが、副業・業務委託向けリファラルチェックのParameのように、それを補完するサービスが定着していくと思っています。

新たな販売チャネル

これまではShopifyを通して販売を行うD2Cブランドが多かったと思いますが、Instagramのショップ機能により、InstagramがD2Cスタートアップの主要な販売チャネルになると感じています。コミュニティやソーシャル性を重視するD2C企業にとっては、タイムラインで商品を見つけると同時に購入に結びつくような導線設計との相性がよく、さらなる販売促進が期待できそうです。今後は、単なるマーケティング施策を打っていくよりも、ユーザーが求めるコンテンツニーズを読み取り、ユーザーを魅了する投稿を心がける必要がありますし、ブランドのストーリー性が大事になって来ます。

個人的には、フォロワーを熱中させる投稿によりファンを獲得していき、データ分析を駆使し、ユーザーの嗜好に対する深い理解をもとに、開発する自社キャラIPを競争力の源泉としていく、Netflixのような戦い方をするtretoyなどに注目しています。

新たなSNS

Z世代にとってFacebookはもはや古いものになりつつあり、新たなSNSが求められています。家にいる時間は長いが、対面で会えず、友達といる時間が極端に短くなってしまっているので、その寂しさを満たすサービスが現れてくると思っています。離れていても同じ場所にいるかのようにコミュニケーションができる、音声での常時接続のニーズが高くなっていくのではと想像しており、音声版Twitterのようなサービスが求められていると感じています。位置情報の常時接続でZ世代に人気を博しているZenlyのように、常時接続はキーワードになってくるのではないかと感じています。