「脂肪がドバッ」「飲むだけでヤセる」40キロのダイエットに成功した医療記者が警告するインチキ健康食品写真はイメージです Photo:PIXTA

医療記者の朽木誠一郎さんは最新刊『健康診断で「運動してますか?」と言われたら最初に読む本』で、1日3秒から始められる「挫折しない」運動プログラムを提唱、好評を博している。実はそんな朽木さんにも、115キロから75キロへ合計40キロものダイエットを敢行した過去があった。肥満者を食い物にするインチキ健康食品の弊害について、『医療記者のダイエット 最新科学を武器に40キロやせた』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集してお届けする。

ダイエットの大敵

「脂肪がドバッ」「飲むだけでヤセる」40キロのダイエットに成功した医療記者が警告するインチキ健康食品かつては115キロあった著者の朽木誠一郎さん=2014年12月(提供)

 15日間で1.5キロしか体重が減らない――ついに僕のダイエットにも、開始3カ月にして停滞期が訪れました。このような時期には、グッとこらえて、「これまでどおり」を続けることが大事です。

 しかし、そんな時期には、新しい敵、つまり誰かがお金を儲けるためのインチキな“ダイエット”の商品が、肥満者のもとに忍び寄ってくるのです。

 人間は弱いもので、やせるペースが落ち始めると、どうしても+αで、新しいものを採り入れたくなってきます。そんな心理に入り込むのが、「手軽にダイエットする」ための情報や商品です。

 実際、雑誌や本、ネットの記事では「食べても太らないサプリ」「寝るだけダイエット」などが盛んに取り上げられ、コンビニには「飲むだけでやせるお茶」が並んでいます。しかし、これは肥満者のクセを狙った商売です。

 ダイエットは結局、「食事の節制」と「適度な運動」でしか成功しません。しかし、どちらも精神的・肉体的なコストがかかります。端的に言えば、食べたいものをガマンすること、体を動かすことは「しんどい」のです。