肥満者を食い物にするビジネス
そもそも、「健康食品」というのは、定義自体が曖昧なものです。このことは、インチキな商品から国民を守る消費者庁が、2017年10月に発行した『健康食品5つの問題』というリーフレットの中でも明言されています。
錠剤・カプセル状の製品は、薬のように見えますが、「食品」であり、病気を治す効果、防ぐ効果はありません。
肥満症やそれに関連する生活習慣病などは病気ですから、健康食品(サプリを含む)でそれが解消されることはありません。ダイエットにおいては「おまじない」程度のもの。
一方で、目先の利益を優先してしまう肥満者は、「食事や運動の習慣は変えられないから、サプリを飲もう」と思ってしまう。しかし、そこには認知の歪みもあります。というのも、その代償として、おまじないに数千円を払っているわけです。
結果、やせないだけではなく、肥満者を食い物にするビジネスに、まんまとお金を巻き上げられる、という構造ができあがります。