ダボスでは今年、予想外のことが起きた。社会通念が差し当たって右方向にやや傾いたのだ。  2008~09年の金融危機以来、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の場で毎年、財界、政界そして社会のリーダーたちが行ってきた「世界的対話」には左寄りの傾向があった。西側諸国のエリートの意見は、国家による計画をより信頼し、市場の力をあまり信頼しない方向に動くことを運命付けられているように見えた。  この変化には理由があった。中国の経済的成功は中央計画経済を正当化するように見えた。