狂騒!半導体#10Photo:123RF

史上最高値を付けた日本の株式市場。相場を大きくけん引しているのが半導体銘柄である。このまま株高をキープできそうなのはどの企業なのか。特集『狂騒!半導体』(全18回)の#10では、半導体・電子部品142社を対象にした「生き残り力」ランキングを大公開する。(ダイヤモンド編集部編集長 浅島亮子)

日経平均株価をけん引する半導体銘柄
生き残る142社ランキングを大公開!

 2月22日、日経平均株価が終値ベースの史上最高値を上回ったことで、東京株式市場をけん引する半導体銘柄の業績先行きに関心が集まっている。

 生成AI(人工知能)や電子機器の需要拡大が追い風となり、世界の半導体市場は過去最大の5883億ドル(88兆円2000億円)となる見込みだ(WSTS調べ)。

 日本の半導体市場でも材料・装置メーカーを中心に盛り上がりを見せている中、潜在的な「成長余力」が大きい企業はどこなのか。

 ダイヤモンド編集部では、設備投資や研究開発投資を機動的に実行できる「財務力」と「マネジメント力」を兼ね備えた企業を将来性の高い企業として評価。半導体・電子部品142社を対象に「生き残り力ランキング【最新版】」を作成した。

 ランキングを作成するに当たって、重要視したのは以下の3タイプのデータ(七つの指標)だ。

●企業の基本的な稼ぐ力を表すデータ…企業を変革するにも「先立つもの」が必要であり、本業でキャッシュを稼いでいる企業を高く評価した。
指標:年平均売上高成長率、営業利益率

●将来への投資意欲を表すデータ…現状の事業領域に甘んじることなく、変化を恐れず新しい領域への野心を燃やしているかを端的に表しているのが、研究開発費にかかわる指標で評価した。
指標:研究開発費、売上高研究開発率、フリーキャッシュフロー

●事業の拡大意欲を表すデータ…製造業にとって設備投資の増減は生命線。設備投資をしっかり実施している企業を高く評価した。
指標:設備投資額、売上高設備投資率

 これらの独自指標を用いて、企業の実力値とポテンシャルを総合的に評価した。それでは、次ページで「半導体・電子部品142社「生き残り力ランキング【最新版】」の結果を見てみよう。