1980年代の日米半導体摩擦と現在の米中対立との違いは?台湾有事が起こる「確率」とその場合の半導体市場への影響は?日本の国策半導体会社ラピダスは世界に勝てるのか――。特集『狂騒!半導体』(全18回)の#16では、大ベストセラー『半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』の著者で国際歴史学者のクリス・ミラー氏に、半導体のいびつな業界構造、栄枯盛衰の歴史、入り組んだ国家間の思惑について聞いた。貴重な肉声インタビュー【前編】をお届けしよう。

 

【動画中のトピック】
0:00~4:06 現在の米国の対中政策と、80年代の日米半導体摩擦での日本への対応と比べた共通点と相違点とは?
4:07~5:43 米国の対中規制の有効性は?
5:44~6:52 台湾をめぐる米中対立は高まっている。台湾有事が起こった際の半導体市場への影響は?
6:53~7:30 台湾クライシス勃発の可能性は?
7:31~9:24 日本政府はTSMCの工場を誘致し、最先端ロジック半導体の国産化を目指すラピダスを設立した。これをどのように評価しているか。
9:25~10:06 日本の半導体投資は、ラピダスを筆頭に今後10年間で10兆円を見込む。海外から見て脅威といえるか。
10:07~11:52 日本の半導体の強みは製造装置と材料だが、どうすれば復活できるか?
クリス・ミラー
1987年米国イリノイ州生まれ、ハーバード大学にて歴史学学士号、イェール大学にて歴史学博士号取得。タフツ大学フレッチャー法律外交大学院国際歴史学准教授。フィラデルフィアのシンクタンク、FPRI(外交政策研究所)のユーラシア地域所長、ニューヨークおよび英ロンドンを拠点とするマクロ経済および地政学のコンサルティング会社、グリーンマントルのディレクターでもある。著書『半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』執筆に際し、100人超の科学者、技術者、CEO、政府官僚へのインタビューを行なっている