成長著しい半導体業界の中で、さらなるポテンシャルを秘める「お買い得銘柄」はどこだろうか。ダイヤモンド編集部は、半導体関連企業約150社の「投資魅力度」を独自試算した。特集『高成長&高年収! 半導体160社図鑑』の#9では、PBRで分類したグループ別「投資魅力度」ランキングをお届けする。さらに、ランキングには盛り込めなかった10社も併せて紹介する。急成長の見込める「勝ち組銘柄」はどこだろうか。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
半導体・電子部品160社を一挙公開
これからでも買える「お買い得銘柄」はどこ?
足元の株高をけん引している業界の一つに半導体があるのは、衆目の一致するところだ。それだけに、過熱感ともいえる様相を呈している。
投資家にとっては、今からでも買える半導体「お得株」があるのかが気になるところだろう。
株が「割安」かどうかを示す指標としてPBR(株価純資産倍率)が知られている。ただし、PBRだけ見ていると、業績不振など個社の事情を見落としてしまい、株価低迷の続く銘柄に手を出してしまいかねない。「まだ成長するのか」「将来への投資をしているのか」「事業を拡大しようという意欲はあるのか」といったことが、PBRと同程度、あるいはそれ以上に大事になるのだ。
そこでダイヤモンド編集部では、設備投資や研究開発投資を機動的に実行できる「財務力」と「マネジメント力」を兼ね備えた企業を将来性の高い企業として評価。半導体関連149社を対象に「投資魅力度」ランキングを作成した。
取り上げた企業のPBRは広範囲に及ぶので、「PBR2倍以上」「1~2倍」「1倍未満」の3グループに分けている。
市場から高い評価を受けている「PBR2倍以上」のグループでは、関西の有名メーカーがトップに君臨している。堅実な経営をしながらも、将来への投資を惜しまないスタイルが数字に表れているのだ。
「PBR1~2倍」のグループでも、有名銘柄が目白押しだ。1位にはパワー半導体の大手メーカーが君臨している。
市場の評価が高いとは言えない「PBR1倍未満」のグループでも、上位には高成長が見込める大手企業が並ぶ。ダントツトップは誰もが知る化学メーカーだ。このグループから、将来「大化け銘柄」が出るかもしれない。
次ページでは、半導体企業約150社の「投資魅力度」ランキングを一挙公開する。さらに、得点の算出ができずにランキング外となった10社も併せて紹介する。合計約160社の中に、ポテンシャルを秘める「お買い得銘柄」はあるだろうか。投資先選びの一助としてほしい。