わが子に最強の中高一貫校&塾&小学校 2025年入試対応#10
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小学6年生の場合、中学受験で大手集団塾に通うと最低でも「年間100万円強」が必要になる。それだけでも家計に大きな負担となるが、近年は集団塾に通うだけでなく、個別指導塾も併用するケースが増加している。特集『わが子に最強の中高一貫校&塾&小学校』(全46回)の♯10では、『中学受験 やってはいけない塾選び』の著者が、集団塾や個別指導塾の費用を具体的に解説しながら、中学受験の費用がどう加算されていくかを検証する。(ノンフィクションライター 杉浦由美子)

「中学受験」の費用を徹底検証
個別併用で想定外の重課金も

「中学受験で合格するには総額で幾らかかるのか」

 それに対しての答えは「ケース・バイ・ケースですよ」である。Z会の通信講座だけで対策し、受験費用も込みで総額60万円ほどで女子御三家に受かったケースもあれば、その学校に入れるのに、集団塾以外に個別指導塾にも通わせ、500万円かけたというケースもある。

 中学受験で「幾らかかるか」は本人の資質、家庭環境、目指すところで決まる。通信講座だけで女子御三家に合格したケースでは、母親が専業主婦だったことと本人が読書家で読解力が高かったことから安く済んだ。反対に500万円かかったケースは母親が専門職で、フルタイムで働いていた。

 後者の生徒も御三家を目指さずにいたら、個別指導塾は不要で集団塾だけで済んだと母親は話している。この母親は「気付いたら500万円使っていた」と話し、娘が楽しそうに学校に通っているから満足しているものの、「もう少し節約したかった。下の子の受験もあるから」とため息をつく。

 そこで、今回は中学受験の費用が具体的にどう加算されていくかを検証する。「想定外の重課金」にならないための参考にしてもらいたい。

 どの受験生も大抵は集団塾に入るが、塾は二つのタイプに分かれる。「難関校対策に強いがサービスは手厚くない塾」「幅広い層に対応し、学童代わりにもなるサービスが手厚い塾」である。

 前者はSAPIXやグノーブルで、難関校対策に最適化された優れたオリジナルテキストを作成するため合格実績は素晴らしいが、一方で、勉強は家庭での宿題が中心で自習室もない。後者はそれ以外の塾だ。

次ページでは集団塾の二つのタイプを分析しながら、大手集団塾の年間費用を具体的に紹介。また、あるタイプの集団塾との併用が目立つ個別指導についても、具体的な金額や効率的な活用法を解説する。