「農業高校あるあるは何?」で出てきた、不謹慎にもほどがある回答は…。
そう語るのは、これまでX(旧Twitter)上で8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
「緊張」と「緩和」
「緊張感」は、笑いの「フリ」と同じ構造です。
説教の後に、安心させる。緊迫した空気を作るのは有効な手です。
笑ってはいけない状況では、笑いが起こりやすいですよね。
私は坊主として「お寺」という場で働いていますが、そこにも厳粛な空気が流れています。
法事中にルンバが動き出したときは完全に「笑ってはいけない」状態になります。
そういった笑いの取り方を覚えておきましょう。
「やや不謹慎」でもいい
たとえば、「農業高校あるある」では、理想と現実ですごくギャップがあるらしいです。
「理想の農業高校は、
育てた『牛』を生徒と先生が涙ながらに手放すイメージがあります。
しかし、現実の農業高校では先生が『牛』を高く売って
生徒たちと焼肉を食べにいくらしいです」
これは、「理想の農業高校」が、完全にフリになっています。
動物の死と感動を想像させておいて、その後のオチで現実を突きつける。
完璧な「緊張と緩和」ですね。
このように、やや不謹慎なことでも、うまくフリを使ってみましょう。
笑いの回答では、「加工する」という工程が大事になります。
といっても、じつは高度な技術はそんなにありません。
奇をてらうことなく、「一つだけひねる」という感覚です。
笑いの基本である、「フリとオチ」から、たくさんのことを学びましょう。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。