目指すは「自分だけの正解」
たとえば、近年話題性の高い「タワーマンション」を例に考えてみましょう。
タワーマンションは新築・中古にかかわらず人気物件は多いです。実際にタワマンを選んで幸せに暮らしている人はたくさんいます。しかし、人によっては「タワマンはリスク!」という人も当然います。
このように、住宅の選択は人によって意見がかなり割れます。なぜなら、人によって正解が変わるからです。たとえば、「3人家族で駅前の便利なところに住みたい」という人にとってタワマンはいい選択肢ですが、家族で広い家に住みたいという人にとっては戸建てのほうが魅力的でしょう。
物件選び以前の「賃貸or持ち家」も同じです。家がほしくて企業勤めなら買えばいいですし、会社の家賃補助が手厚いなどの人は賃貸でもいいでしょう。
このように、正解は自分のなかにしかないのにもかかわらず、まわりの人に正解を聞いてしまうと失敗をしてしまうのです。「持ち家一択!」も「賃貸一択!」もその人にとっての正解であって、それがあなたの正解かどうかはわかりません。
ですから、大事なのは、「自分の価値観」「ライフプラン」「資金計画」などから論理的に考えていくことです。そして、ある程度方針が決まった段階で人の意見を聞きながら情報を集めていくのがいい進め方でしょう。
なんとなくで「家がほしいんだけど」と情報に触れてもかえって混乱するだけです。
加えて、人に流されて買った家は、購入後も「本当にこれでよかったんだっけ?」となりがちです。そうではなく、購入後に「この選択をしてよかった!」と思えるように自分を起点にして考えるようにしましょう。
不動産に関する情報が豊富に手に入る便利な時代だからこそ、その情報とどう付き合っていくかという「リテラシー」が試されています。
住宅購入は絶対的な正解があるわけではありません。あるのは「あなたに合った正解」だけです。自分の軸を持ちながらいい住宅購入をしてください。