むくみの要所は、股関節にある

――では、1日の終わりに、足がむくんだときはどうすればいいのでしょう。

高野:まずは、座りっぱなしの人も立ちっぱなしだった人も、足首をよく動かすことです。『顔のゆがみがととのうと驚くほどきれいな私が現れる』でご紹介している「足首パタパタ」が、下半身のむくみに即効性が高いでしょう。

「朝のむくみ、まぶたの腫れ」に効く! 即効性バツグンのストレッチモデル/斎藤千穂(※画像は『顔のゆがみがととのうと驚くほどきれいな私が現れる』より)

 椅子などに座ったまま、足の指を持ち、手前に曲げる→伸ばすを、左右5回ずつでいいので行ってください。ふくらはぎのストレッチをしたり、その場で足踏みをするのもいいでしょう。

高野:次に、股関節のストレッチを行いましょう。鼠径部(そけいぶ)には太い静脈があり、下半身と上半身をつないでいます。この部分を解放してあげることで、心臓に戻る静脈の流れを促し、むくみを解消します。

 ストレッチは、足の内側もしっかり伸ばせる開脚がおすすめです。

――着圧ソックスを履く人も多いですが、効果はありますか?

高野:はい、もちろんです。適度な圧をふくらはぎなどにかけることによって、循環を促すことができます。

 ただし私は、「着圧ソックスがないと、むくみが解消できない」体にはなってほしくありません。基本的には、「着圧ソックスがなくても、巡る体」を目指してほしいと考えています。

 もちろん、むくみがつらいときや、座りっぱなしが長くなるときなどに、適宜、使うのはいいでしょう。

 でも、本来、人間の体が持つ機能を活かすためには、ほんの少しの手間を惜しまずに、ストレッチやマッサージなど、自分に手をかけてあげてほしいのです。

高野直樹(たかの・なおき)
BIKOTSU ZERO院長・ゆがみ整体師
整骨院・リラクゼーションサロンを経て、整形外科リハビリ室での勤務も経験し、体の悩みと向き合いながらクライアントを改善へと導いてきた。さまざまな技術を習得し18年間に延べ6万人以上を施術。柔道整復師や鍼灸師などの国家資格者・整体師・エステティシャンなどが技術を学ぶ学校の教科書も作成し、これまで数々の革新的な無痛小顔矯正・バキバキしない骨格矯正技術を世に送り出してきたゆがみを整える職人。