家庭教師は学生のアルバイトでできるような仕事ではない「親戚に東大に受かったお兄ちゃんがいるから1週間に一度勉強をみてもらいましょう」というのは、学力をきちんと伸ばしたい場合だとまず失敗する。その理由とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

中学受験を始めたもののどうも成績が伸びない場合、家庭教師を併用することで壁を突破できることがあります。また、最難関校合格のためにより学力をつけたいという場合も家庭教師は有効です。でも、塾とは違い家庭教師を派遣してくれる会社は玉石混交で、どうすればわが子に合った先生を選ぶことができるのか、悩んでいるご家庭は少なくありません。プロ家庭教師「名門指導会」の代表であり、45年以上にわたる中学受験の指導で3000人以上を最難関校に合格させてきた西村則康先生が、最新刊『中学受験は親が9割[令和最新版]』(青春出版社刊)から、失敗しない家庭教師の選び方を教えてくれます。

東大生は「いかに勉強せず合格したか」を子どもに自慢しがち

 家庭教師を頼むときに気をつけていただきたいのは、必ず一定以上のレベルの、プロの家庭教師に頼むということです。

「親戚に東大に受かったお兄ちゃんがいるから1週間に一度勉強をみてもらいましょう」というのは、学力をきちんと伸ばしたい場合だとまず失敗します。

 そのお兄ちゃんがどんなに優秀で、優しくて親切でも、家庭教師というのは東大に入った人なら誰でもできるというものではないからです。

 遊びの延長レベルで、大学生活の話を聞かせてもらったりするのは楽しいかもしれませんが、家庭教師というのは、いつも本人自身が学問や勉強に対して真摯に向き合い努力し、その姿勢を子どもにも見せなければならない仕事です。

 本来であれば、学生のアルバイトでできるような仕事ではありません。