・通常のコミュニケーション能力があるか?
(家庭教師の中には、実は対人恐怖症ぎみの人も)

・親の相談にきちんと乗ってくれるか?
(たとえば塾の勉強の進め方、塾の先生との接し方、志望校対策、最近の子どもの成長具合などに的確なアドバイスができる)

・講師としての指導スキル、力量は十分か?
(初見の問題でもすぐに説明ができる。またひとつの問題に複数の解法を示すことができる)

・子どもの個性やクセをすぐに見抜けているか?
(子どもが最近受けたテストを見せて、チェックしてもらうとわかる。点数ではなく、式や余白の書き込み、メモのような「作業の痕跡」から子どものクセなどを見抜ける)

・学習に必要な「姿勢」「鉛筆の持ち方」まで指導しているか?
(子どもの目線の動き、鉛筆の持ち方、座る姿勢など、基本的なところまで注意をはらってくれている)

・授業中に子ども自身に説明をさせているか?
(ときには講師が生徒役になって、子ども自身に解法の説明をさせる)

・短所ばかりを注意していないか?
(子どもの長所を見つけてほめる)

・やたらに叱ったり、怒鳴ったりしないか?
(注意をするときはおだやかに、普段は笑顔で接してくれる。叱咤激励ばかりではない)

 こうしたことを、たった一度の体験授業や初回の授業ですべて見抜くのは難しいかもしれませんが、いい先生に巡り会うことができれば、家庭教師は親にとっても子どもにとっても非常に強い味方になります。

 特に中学受験のときは、週に1回、レベルの高い家庭教師が来てくれれば、塾でのつまずきについて相談ができますし、受験までにすべきことなども子どもに合わせてスケジュールを立ててくれるでしょう。

 塾の指導はクラス全体で共通ですから、すべての子どもにピッタリとはいきません。優秀な家庭教師なら「塾でこの問題をやれと言われた」という場合も、「今はこれはやらなくてもいいよ。むしろこっちをやっておこう」という個別の指導もできます。