正解は 3
解説 ①ある程度、株価の水準が割高になったと思ったら、先に手放すことを癖にしておくと、暴落に巻き込まれるリスクが一部低減されます。
また、現金ポジションを多めにもっておくことで、暴落して下がり切ったところで、株を買うチャンスにも恵まれます。
ただし、この戦略は暴落がこなかったときには、機会損失につながってしまいます。そのあたりのバランスには注意が必要です。
いったん全株式を
売却するという選択
②少しでも不穏な空気を感じたら、いったん全株式を売却してしまえば、暴落に巻き込まれることはありません。
もし実際に暴落しなかったとしても、また株を買い戻せばいいだけなので、手数料くらいのコスト負担で済みます。
問題はタイミングの見極め方が、非常に難しいことです。暴落を正確に予測することはプロでも難しいので、“暴落の初動” ですべて売るくらいの感覚が現実的でしょう。
最もやってはいけないリスクヘッジ
③は、暴落時へのリスクヘッジとして、最もやってはいけないことです。
暴落時に相場から退場して戻ってこられなくなってしまう典型は、日常的に信用取引でレバレッジをかけて株を保有している人です。
信用取引であれば、強制的に売らざるを得ない状況に陥ります。現物株だけであれば、暴落が直撃して損をしたとしても、少なくとも売らざるを得ない状況にはなりません。
一時的な保険としての対策
④は、保有している株を売らずに、暴落の部分だけリスクヘッジをするという方法です。
市場が不安定になって投資家の恐怖心が高まったときに急上昇するVIX指数や、日経平均が下がると、その下げ幅の2倍上がるように設計されている「日経平均ダブルインバース」などの金融商品を買うことで、保有株を売ることなく、暴落のリスクヘッジをすることが可能です。
ただし、こうした金融商品は暴落がなかったときは、ジワジワと損が出るように設計されているため、長期保有には向きません。あくまで一時的な保険として考えるといいでしょう。参考までに、下記は過去のVIX指数の推移チャートです。
ポイント 信用取引は基本的に手を出さないほうが無難
※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。