対角線上の窓を開けて走行すると
空気の流れが強力になる

 その手法とは、「対角線上の窓を開放する」というもの。右ハンドルの日本車の場合は、「運転席と左側の後部座席」か「助手席と右側の後部座席」という組み合わせになる。対角線上にある窓を開け放った状態で走行すると、全ての窓を開けておくよりも空気の流れが強力になるとされている。

 これを駆使すれば、虫も追い出しやすくなるだろう。当然のことながら、飛び回っている虫に最も近い窓を選び、それと対角線上にある窓とセットで開けるようにしたい。

 また、虫をむやみやたらに潰さないことも大切だ。潰してしまうと、虫の体液がシートに染み込み、除去できなくなる可能性がある。汚れが付着しやすいファブリックシートの場合はなおさらだ。無益な殺生をしないという観点からも、できれば虫さんにはそっと出て行ってもらおう。

たかがカメムシ
されどカメムシ

 ハチやアブのように刺したり噛んだりはしないものの、この時期やっかいな虫といえば「カメムシ」。暖かくなる4月ごろから涼しくなる10月頃にかけて発生し、外に干した洗濯物などについてくる。ご存じの通りニオイのきつい虫だが、カメムシが衣服に付着していることに気づかずにクルマに乗り込んでしまうと、車内が大変なことになってしまう。侵入経路は衣服だけでない。草木の多い場所にクルマを停めると、ドアを開けた際に入ってくる可能性もある。

「クルマに入ってくる虫」の対策で、真夏に絶対やってはいけないことPhoto:PIXTA

 もし車内でカメムシを発見したら、ティッシュペーパーなどで優しく包み、ゆっくりスライドさせて、衣服やシートなどから剥がすように取り除くのがよいだろう。

 カメムシは、ハチやアブのように飛び回るわけではなく、衣服などに「しがみついて」いるため、対角線上にある窓を開けても除去しづらい可能性がある。その上、刺激を受けると「攻撃された」と判断してくさいニオイを発するため、無理やり捕獲するよりも優しく対処したほうが被害を軽減できるはずだ。一説によると、カメムシはミントの香りを嫌うため、忌避剤としてハッカ水などを車内に吹きかけておくのもよさそうだ。