ホリエモンが「自分がバカだと知っている人は強い」と語るワケ堀江貴文氏

ビジネスで英語を話す頻度は増加している。外国人との会話で、自分が話した英語が相手に伝わらない“悔しい体験”をしたビジネスパーソンも多いのではないだろうか?しかし、ホリエモンこと堀江貴文氏はその“悔しい体験”こそが、英語だけではなく、あらゆる勉強の本質にも繋がると指摘する。自分が「バカである」と自覚し、悔しい体験を積み重ね続けた人だけが辿り着ける本当の『学び』とは?※本稿は、堀江貴文『いつまで英語から逃げてるの? 英語の多動力New Version 君の未来を変える英語のはなし』(Gakken)の一部を抜粋・編集したものです。

英語が通じない……
そこであなたは諦めるのか?

 英語が通じないともどかしい。日本語で言えば、本当に簡単なことなのに、どうしてうまく意思疎通ができないのか。相手であるネイティブスピーカーもだんだんイライラしていくように見える(実際はそんなことなくても)。

 そこで諦めてしまうか。

 あるいは、何度もトライするか。

 あなたが英語と長く付き合っていけるかどうかは、実はもうその時点で線引きされている。

 海外旅行に出かけると、国内側の空港や税関ではまだ館内アナウンス程度にしか英語に触れなくて済むが、外資系の旅客機に乗ってしまうと、そこからが英語の時間となる。

 初心者であれば、コーヒーすらまともに頼めないこともあるのではないだろうか。僕にもその経験があるから分かる。なにしろ日本ではカタカナで「コーヒー」と頭に刷り込まれているのだから最初は仕方がない。

 便宜上、カタカナで示すが、正確にはcoffeeは「カフィ」のように発音しなければ伝わりにくい。でもそれを知っている人が意外に少ないのだ。

 だから、旅客機に乗って初めて、「どうして伝わらないんだ」という悔しい思いをする。

 それでいいのだ。

 その悔しさが学習へのモチベーションへとつながるのだ。

勉強の本質は“悔しい”から
“楽しい”を創造させること

 最初から伝わってしまったら、カタカナ英語信奉者になってしまいかねない。だから最初は伝わらないほうがいい。そして、「ネイティブの発音ってなんか少し違う」ということを身をもって知るのだ。学生はもちろん、社会人のあなたも、ひたすら“悔しい”思いを外国人の前で重ねればいい。下手な英語でネイティブに会話を挑み、“悔しい”をもらって帰ってくる。

 いや、あえて下手な英語で挑むからこそ、悔しさを重ねてくることができる。

 そしてその悔しさが残っている間に英語を調べるのだ。もう二度と同じような思いをしないために。

 自己防衛、あるいは強い英語への好奇心が“悔しい”から芽生える。

 それがあると英語はどんどん頭に入ってくる。

 勉強の本質とはこういうことではないだろうか。

 日々のルーティーンのごとく日本語が普通に通じる場所ばかりにとどまっていては、悔しい体験はできっこない。