少し話が逸れるが、6年ほど前、日本からニュージーランド向けにクルマを輸出するはずだった貨物船の中からカメムシが大量に発見され、ニュージーランド政府から「国外退去」を命じられたことがある。カメムシは果物や野菜、園芸植物に甚大な被害を与えるため、ニュージーランドでは生態系への影響を厳格に管理しているそうだ。

 ニュージーランドはその後、中古車を輸出する国に害虫処理の義務化を命じるなど、カメムシ対策に躍起になっている。一般ドライバーにはあまり関係のない話ではあるが、カメムシ程度でもこれほど大事(おおごと)になってしまうことは、知っておいてもいいかもしれない。

車内の害虫対策で
真夏に絶対にやってはいけないこと

 害虫対策に話を戻すと、家の中などではスプレー式の殺虫剤がよく用いられる。クルマの窓を開け放った上で、これを車内で使いたいという人がいるかもしれない。あるいは、トランクなどに殺虫剤を保管していて、もしものときに使おうとしている人もいるだろう。

 この際、要注意なのが保管方法だ。クルマを停めた際などに、炎天下にスプレーを放置しておくと、内部のガスが膨張して破裂(爆発)する恐れがある。一つの目安として、「40度以上になると危険」とされている。殺虫剤だけでなく、虫よけスプレーや消臭スプレーなど、LPガスが使われているスプレー缶も同様である。

 たとえ管理が面倒でも、夏場にスプレー類を持ってクルマに乗った際は、降車後も一緒に持ち歩くようにしよう。