すぐに感情的になり、ややこしいことになる
トラブルメーカーをどう指導する?

 モチベーションの低さと並んでよく見られるのが、感情コントロール力の欠如である。日頃の人付き合いでもすぐに感情的になる人物は、顧客に対してもちょっとしたことで感情的になるため、ともするとトラブルメーカーになりがちである。

 人から嫌な態度を取られたり、嫌なことを言われたりすれば、誰でも気分を害するものである。だが、大人ならそれを表情に表したりせず、グッとこらえて、自分の感情をコントロールできるのが普通だ。しかし、それができない人がいる。

 そのようなタイプの従業員を抱える経営者は、その人物がトラブルを起こすたびに仲裁したり謝罪したりと奔走することになる。そんな従業員について、次のようにこぼす。

「無神経な相手もいれば、嫌みったらしい相手もいるもの。カチンと来るような言い方をされても聞き流せばいいのに、彼はいちいち感情的に反応して、ややこしいことになっちゃうんです」

「彼にはいちいち反応しないように言い聞かせてるんですけど、すぐに反応してしまうんです。その都度説教して、反応しないように言い聞かせてるんですが、まったく効果がなくて、途方に暮れます」

 このような人物に対しては、いくら感情的にならないようにと諭しても、あまり効果がない。感情的になってはいけないと頭では分かっていても、瞬間的に反応してしまうのだ。そこで大事なのは、感情コントロールのコツを教えてあげることである。