朝日新聞藤田記者が明かす“取材裏話”。ルシアンホールディングスを繰り返し売り手に紹介したM&A仲介会社は何社あったのか?担当者はその時、何をしていたのか?新たな規制で悪質手口は防げるのか?ルシアン事件の取材裏話と共にM&A仲介業界の問題点を徹底議論。特集『M&A仲介 ダークサイド』の#5では、ルシアンの所業を世に知らしめた朝日新聞社の藤田知也記者と、M&A仲介業界で活躍するNEWOLD CAPITALの栗原弘行CEO、さらに本誌記者の3人で業界の問題点を議論する。

ルシアンと関与深いM&A仲介会社は?
朝日新聞記者が明かす“取材裏話”

 M&A仲介会社約10社を使い、30社近い中小企業を買収したルシアンホールディングス。ところがその大半で、トラブルを引き起こしていたことが明らかになっている。

 動画本編では、一連のルシアン事件を追う朝日新聞社の藤田知也記者がルシアン事件の取材裏話を披露。約10社のM&A仲介会社の中で、悪質な買い手と知りながら繰り返し売り手企業にルシアンを紹介していた仲介会社がいたことなど、詳細を明かす。

 またM&A仲介業界で15年のキャリアを持つ、NEWOLD CAPITALの栗原弘行CEOは、ルシアン事件のような悪質な事案を防ぐために必要なこと何かを、豊富な経験を基にコメントしている。

 ルシアン事件に関与した仲介会社の担当者は、何をしていたのか。強化された新ガイドラインやブラックリストのポイントは?動画本編では、本誌記者を交えた3人が、ルシアン事件と業界の課題に深く切り込んだ。

藤田知也(ふじた・ともや):朝日新聞経済部記者
早稲田大学卒業。同大学院修了後、2000年朝日新聞社入社。盛岡支局を経て2002~12年に「週刊朝日」記者。経済部、特別報道部を経て、19年9月から経済部。著書に『日銀バブルが日本を蝕む』(文春新書)、『やってはいけない不動産投資』(朝日新書)ほか。ルシアン事件が明るみとなる報道を手がけた。朝日新聞で「M&A仲介の罠」「M&A仲介の罠Ⅱ」を連載。
栗原弘行(くりはら・ひろゆき):NEWOLD CAPITAL 代表取締役CEO
慶應義塾大学卒業後、大手証券会社を経て、2008年に株式会社日本M&Aセンターへ入社し、多くのM&Aを成約へ導き、上席執行役員として、最大規模の事業部を牽引。「NEWOLD」を通じてM&A業界をアップデートすべく、2022年6月にNEWOLD CAPITALを創業。
片田江康男(かたたえ・やすお):ダイヤモンド編集部副編集長
03年ダイヤモンド社入社。広告営業を経て06年週刊ダイヤモンド記者。小売り、外食、家電、電機、生保、損保業界などを担当した後、11年にダイヤモンド・オンライン編集部へ。日中関係、東電問題などを取材。15年より週刊ダイヤモンドに異動し、電力・ガス・石油業界を担当。18年8月から「ダイヤモンド・オンライン」有料版(現ダイヤモンド・プレミアム)の立ち上げ準備に従事。20年9月から生保、損保業界、現在は銀行業界とM&A仲介業界を担当。落語と甘いものが好き。