正解:K社を選ぶべき。自己資本比率も営業利益率も高い。

3社とも小型成長株ではない

 小型株に、2種類あります。成長を期待して買う「小型成長株」と、割安な株価を評価して買う「小型割安株」です。

 3社とも小型成長株ではありません。最高益をあげた年度が古い(2000年度、2007年度、1990年度)からです。成長のためのビジネスモデルができていないことになります。

 それでも3社とも、予想配当利回りが4.2%と高いので小型割安株である可能性があります。割安株として評価して良いか判断するために、財務内容と収益力のチェックが必要です。

K社は自己資本比率78%、営業利益率18%

 K社の自己資本比率は78%ときわめて高いので、財務に問題はないでしょう。

 また営業利益率は18%なので、収益力もまあまあ良いと考えられます。

 収益力について、本当はたった1つの期だけでは判断できません。少なくとも4~5年の営業利益利率の変動を見る必要がありますが、ここでは1つの期だけで推定しました。

J社は自己資本比率が低すぎて危険

 J社の営業利益率は8%とまあまあ良い水準ですが、自己資本比率が低すぎます。過去に問題があって、財務がかなり悪化しています。

L社は営業利益率が低すぎる

 L社は自己資本比率が52%あるので財務良好と推定されますが、営業利益率が低すぎます。利益率1%では、景気が悪化した時に赤字に転落することもあります。

(本稿は、『株トレ ファンダメンタルズ編』から抜粋・編集したものです。)