遅くまで働いている=「頑張っている?」
では、冒頭の社員の例に戻ってみましょう。朝6時から夕方18時まで働いている人をAさん、朝8時から夜20時まで働いている人をBさんとしましょう。
AさんとBさんは周りからどう見えるでしょうか。なおこの会社ではだいたい8時前後に出社する人が多いとします。
この場合、つまりAさんがいかに早く出社しようと、実際に何時に出社したのかはほとんどの人が分かりません。夕方の18時くらいであればちょうど多くの人が退社するタイミングです。
その結果、Aさんは【大体みんなと同じくらいに帰る人】と評価されます。
一方のBさんはみんなが帰るときにもまだ仕事をしています。そのため、【遅くまで仕事をしている人(=頑張っている人)】とみなされてしまうわけです。
評価は「しょうもないこと」で上下するという“事実”
ただこれは、会社の文化によっては異なる可能性があります。遅い時間まで残るよりも朝早く出社することの方が頑張っている感をアピールできる、という会社もあるでしょう。また同じ会社でも、部署や上司によって異なることもあると思います。
要するに大切なのは、自分の会社に合わせて最も最適な出社のスタイルを戦略的に選択する必要があるということです。
このような定性評価を得るためのテクニックを見てしょうもないなと感じる方も多いでしょうが、このしょうもない文化を詰め合わせてできたのがJTCというところです。JTCでコスパよく生き残るためには、このしょうもない文化の裏側の仕組みまで理解した上で順応していくことが不可欠です。
常に、「どうすれば自分の評価が余計に下がらずに済むのか」逆に、「コスパよく評価を得るにはどうすればいいのか」を考えて行動するクセをつけましょう。そうすることで、評価に怯えない快適な社会人ライフが過ごせるようになります。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の著者による特別な書き下ろし原稿です)