ガソリン満タンで
1000km以上走破可能

 ストロングHVで使用するエンジン排気量は2498ccへと拡大。マイルドHVの1995ccと比べて、市街地や高速での走行時のエンジン回転数は低めとなり、燃費向上に貢献している。

 また、モーターとジェネレーターを分離し、モーターの出力は10kWから88kWへと大幅に拡大した。

 燃費性能としては、マイルドハイブリッドに比べて約2割向上。その上で、あえて燃料タンク容量を48Lから63Lへと約3割増やした。

 リチウムイオン二次電池の容量は0.6kWhから1.1kWhへとほぼ倍増している。

 こうした各種改良と新規設定の結果、ストロングHVは加速時の出足が良く、さらにその後の伸び感があっても、燃費は良くて航続距離はマイルドHVから約5割増となる1000km超えを実現した。

 なお、構成部品の製造元についてスバル広報部に確認したところ、モーターとジェネレーターはトヨタからの供給、リチウムイオン二次電池はトヨタと同じサプライヤーからの供給、そしてハイブリッドシステムを総合制御するPCUは、トヨタの知見を生かして、スバル独自の仕様とした上で、サプライヤーから供給を受けている。

 今回試乗したクロストレック・ストロングHV日本仕様は年内に正式発表予定で、すでに販売去れているマイルドHVと併売する。

 ストロングHVの価格設定イメージについて、現行マイルドHVの上級グレードLimited(AWD)の313万3500円に対して、Premium S:HEVが約35万円高。アイサイトXやフル液晶メーターやナビ搭載の最上級モデルPremium S-HEV EXがさらに約20万円高という方針を明らかにした。

 また、25年度に日本仕様が登場予定の新型「フォレスター」でもストロングHVを設定する。