横浜雙葉第2回入試が大人気の横浜雙葉(横浜市中区)

前回は東京を中心とした難関・上位・中堅の女子校を取り上げた。首都圏の中高一貫女子校は数が多いので、3回に分けてお届けする。2回目となる今回は、神奈川と千葉の女子校について、2025年入試の人気動向を予想する。(ダイヤモンド社教育情報)

※文中の偏差値は2024年4月現在のもの

絶好調の千葉2校、神奈川難関・上位校は緩和

 前回も冒頭で記した通り、2025年中学入試は中堅・中位校を中心に人気が上昇する傾向にある。また、今回取り上げる神奈川と千葉の女子校は難関・上位校の一部を除いて、総じて好調と言っていい。6月から7月にかけて実施された四模試(サピックス、四谷大塚、日能研、首都圏模試)の志望者数合計は前年同期と比べてどうだったのか。24年や23年入試での実倍率も参照しながら、25年入試の競争状況を考えてみたい。

 千葉の女子校は市川市にある2校だけだ。国府台女子学院は、2回の入試がいずれも2割志望者数を増やしている。[1月21日1回](左=入試日、右=入試名、以下同じ)は、24年には1017人が受験し、実倍率1.78倍だったが、25年 は2倍を超える勢いとなりそうだ。[2月5日2回]の実倍率は22年3.27倍、23年2.58倍、24年2.2倍と年々緩和していたが、25年は23年程度に戻しそうだ。和洋国府台女子はさらに好調で、[1月20日1回]が3割弱増、[1月24日2回]が3割半増といずれも人気が高まり、24年の実倍率1.3倍と1.33倍から、25年は1倍台後半に迫る勢いとなっている。

 次に、神奈川の女子校を見てみよう。前回、神奈川の難関・上位校として、洗足学園フェリス女学院に触れた。2月1日のフェリスは、25年に2倍を維持できるかが注目点で、受けやすい狙い目の入試となる。

 一方の洗足は3回の入試を行っているが、22年から毎年緩和傾向にあるのはフェリスと同様である。[1日1回]と[2日2回]はいずれも志望者数を1割前後減らしており、24年実倍率の2.96倍と3.1倍から25年はいささか緩和しそうだ。[5日3回]は1割半の減少で、24年実倍率4.95倍から、25年は4倍台半ばになるかもしれない。

 ちなみにサピックスで両校の偏差値を見ると、洗足が24年に56から57になったのに対して、フェリスは54から53となるなど対照的であり、いまや洗足が名実共に神奈川女子トップ校となった感がある。それは24年の東大合格者数にも表れており、フェリスの6人に対して、洗足は15人とかなり差が開いてしまった。