日本大学は2024年度入試で志願者数が前年比2万人以上激減した。受験生からの人気の暴落は、二つの大学に合格したダブル(W)合格者の進学先にも表れた。首都圏の中堅私立大学群「日東駒専」(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)の中から二つの大学に合格したダブル(W)合格者の進学先として、2番手から陥落したのだ。特集『大学格差』(全20回予定)の#10では、日東駒専、関西の中堅私立大学群「産近甲龍」(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)それぞれについて、W合格者の進学率を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
日大の志願者数が2万人以上も激減
日東駒専「W合格」勝負で2番手陥落
日本最大のマンモス大学である日本大学にとって、2024年4月入学者を選抜する24年度入試は最悪な結果となった。受験生からの人気が大暴落したのだ。
まず入試の入り口である一般選抜の志願者数が激減した。23年度に9万8506人だったものが24年度は7万5839人。前年度より2万人以上も激減したのである(下図参照)。
23年の夏にアメリカンフットボール部員の違法薬物事件が起こり、事件への対応やその後の経営陣の内紛でどんどんイメージが悪化。組織の体質が不信を招き、受験生から敬遠された。
入試の出口においても、人気を失っていた。大手予備校である東進ハイスクールの分析によると、首都圏の中堅私立大学群である「日東駒専」(日本大、東洋大学、駒澤大学、専修大学)の中から二つの大学に合格したダブル(W)合格者の進学先として、日本大は前年度の2位のポジションから陥落したのだ。
次ページでは、日東駒専、関西の中堅私立大学群である「産近甲龍」(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)それぞれについて、W合格者の進学率を掲載する。日本大学は何番手になったのか。