さらに、上司から文章を指摘されることにストレスを感じている20代の社員も53%いるとのことですので、こうなると作文力が原因で日本中の職場がギスギスしているという話なのです。

 文章の技術力が企業の労働環境に影響し、ひいては日本経済を左右するということになりかねません。メールでの文章のやりとりがビジネスの中心になってきている現在、文章力は社会的に大きな課題であると言えます。

文章の間違いに気付けない人が急増
小さい頃からの努力は裏切らない

 この調査結果を見て私が「危険だな」と感じたのは、自分が書いた文章のどこが変であるかがわからないという人が多いということです。上司に報告するレジュメや企画書ですから何度も読み返しているはずなのです。

 誤字や脱字、事実関係の見誤りといった類のミスならともかく、「主語がわからない」「文章が論理的につながっていない」ことに気づくことができず、「よし、これでOK」と意気揚々と提出してしまうのは、ある意味で怖いことだと私は思っています。