FRB、11月FOMCでは
利下げ幅縮小、見送りも?
9月FOMC(連邦市場公開委員会)で4年半ぶりの利下げに踏み出したFRB(連邦準備制度理事会)だが、11月6~7日のFOMC以降は、利下げペースを当初見通しより減速させる可能性が強まっている。
このところのFOMCメンバーの発言もトーンが変わり、空気の変化が感じられる。
9月のFOMC直後、「年内あと2回25bpsの利下げを実施する可能性が高い。インフレが想定以上のスピードで軟化すれば、ペースが速まる可能性もある」と語っていたウォラーFRB理事は、10月14日、「9月のFOMCで必要とされていた以上の慎重さをもって金利正常化を進める必要がある」とややトーンを変えた。
ほかにも「11月の利下げ見送りに対してオープンだ」(ボスティック・アトランタFed総裁)、「年内あと1回か、2回の利下げを想定している」(デーリー・サンフランシスコFed総裁)など、地区連銀総裁からも9月FOMC時のコンセンサスよりは慎重な見方が示されている。
ポイントとなったのが、10月4日に公表された9月雇用統計がどこから見ても強い数字になったことだというのは、大方の見方が一致する。
だが筆者は、その前に「伏線」となったものがあると考えている。