みじめさ、挫折感、不安感こそ、
大切に

1つは「あんな会社もう辞めてやる! 限界だ!」といった心の声を大切にすること。

もう1つは「現状維持をしない」ということ。「もうこれでいいか」という妥協、諦めの声に耳を貸さないことも大事だ。身を痛めて得た貴重なエネルギーなのだから、友好的に活用したい。

 渾身の努力をしても的外れが多く、みじめさ、挫折感、不安感が四六時中胸に渦巻く。そんなビジネスタイムを過ごす人は少なくない。20代のころの私もそうだった。

 私の挫折は就職活動の失敗に始まった。個性を前面に出した活動の結果、希望したほとんどの会社から採用されなかった。

「あれだけがんばってきたことが就職活動にはまったく役立たなかった」

 それを思い知ったとき、社会から「不要」のレッテルを貼られたような気分になり、敗北感が脳裏にこびりついて離れなかった。かろうじて就職した会社ではさらなる屈辱が待っていた。

「希望した職種ではない分野で叱られる」という屈辱だ。甘い考えだとは思うが、「やりたくない仕事」で評価されることは本当に苦痛だった。