無能なリーダーのNG行動
無能なリーダーが「私がすべてチェックする」などと宣言し、組織が機能不全になっていくなどという例は枚挙にいとまがない。早いうちから権限委譲を行い、現場のアイデアを吸い上げる仕組みが必要であろう。自分が10歩歩くより、組織20人で1歩進んだほうがいいということは、心に刻むべきだ。
アムステルダム大学経済学部のフェルディナンド・フォン・シーメンス教授が2011年に発表した経営論文『意図に基づく互恵性とコントロールの隠れたコスト』には次のような指摘がある。
・上司が管理を行わずに従業員を信頼していると従業員が感じた場合、従業員はその信頼に応えて高い努力をする
・管理が強化されると、従業員はその行動を「信頼がない」と解釈し、結果として努力を抑制する
ドンキほど放ったらかせとはいわないが、この研究論文の結果をみても、プロセスコントロール(結果に至る過程)をゆるくすることが、スタッフのモチベーションにも重要なのは明らかだ。
上から「あれもダメ、これもダメ」「私、それ聞いてない(=1からやり直し。または却下)」などと言われては、やってられない。